悠久城風の間 blog語り部のささやき

悠久城風の間の語り部 楯よう子のささやき

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

いつまでも花倉に?

嵐にあって木のほら穴に逃げ込んだ木こりは、眠り込んでしまって、夢を見たのだろう。 夢を見ている時は、自分が夢をみているのかどうかわからない。 常日頃かわいい娘と出会えないものかと思っていたから、かわいい娘が現れる。かわいい娘を嫁にできないか…

ありがたやネズミ経

突然、つれあいに先立たれたばばさの家に、一夜の宿を乞うた、旅のもん。 汚れたなりに警戒心を持つばばさに、「旅の僧だ」と言って安心させた。 翌朝、ばばさはさっそく、「じじさにお経をあげて」と頼んだが、にせ坊さまは、困ってしまう。するとそこに、…

化け猫の生成

おら、生まれた時から、与作んち、ねぐらにしているにぁ、にぁ。子猫ん時、ネズミ、怖かったにぁ。ネズミ走るの速えかったども、だんだんネズミ追っかけて、おらもネズミくわえられるようになったにぁ、にぁ。捕ったネズミ、見せると、ばあさん、喜んだにぁ…

不如帰/そうだ原点に帰ろう

民話「ホトトギスと兄弟」この話も各地に伝えられている。 弟がうまいものを食べていると邪推した兄が、弟を殺して弟の腹の中を見るというのもあるが、新潟のむかし話では、子供たちに読ませるのに、兄が弟を殺すのではあんまりだからと、弟が自ら腹を裂いた…

お三はただの飯炊き女ではなさそう

佐渡はたくさんの物語を秘めている土地だろう。 新潟のむかし話でも「団三郎ムジナとお三キツネの化け比べ」 団三郎はムジナながら、堂々としていて歌舞伎役者のようないい男の雰囲気がする一方、お三はその名のとおり三度の飯炊き女風?蓮っ葉なふうがただ…