悠久城風の間 blog語り部のささやき

悠久城風の間の語り部 楯よう子のささやき

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

海辺の松は何を見る?

新潟のむかし話「人魚の松」では、島の娘お弁が夜ごと、佐渡からタライ船に乗って番神岬を目指し、宗吉の元に通うのだった。宗吉は断っても断っても、また次の晩にはタライ船でやってくるお弁の一念がおそろしくなって、番神さんの御燈明を消してしまう。そ…

今こそ、よだれ力・はなたれ力

新潟のむかし話「はなたれ小僧」の教訓を考えてみよう。 正直貧乏じいさは、乙姫さまからちんこい男の子をもらって来て、年とりの米だの、塩鮭だの、餅だの、着物だのを出してもらった。それからだんだん欲出して、大きい、いい家、田んぼも畑も、米を入れる…

都会のトイレに三枚のお札はあるか?

「三枚のお札」は、おなじみの昔話。全国各地に伝えられているだろう。 昭和60年童心社から出された紙芝居「たべられたやまんば」 作:松谷みよ子 画:二俣英五郎 では、やまんばは和尚にそそのかされて豆に化け、結局、和尚に食べられ、成敗された。 昭和62…