悠久城風の間 blog語り部のささやき

悠久城風の間の語り部 楯よう子のささやき

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

鬼婆というワイルドな生き方

新潟のむかし話2の「鯖売りと鬼婆」 この作品に心ひかれるのは、鬼婆のシンプルな生き方を見るからだろう。 わたしは以前から山姥や鬼婆にあこがれていたのだった。 その生命力。鬼婆は、鯖売りの鯖を奪って食べ、牛を丸ごと食べ、それから鯖売り自体をも食…

山賊の涙

新潟のむかし話2の「山賊の弟」 この作品が心を打つのは、山賊の涙が清らかだからだろう。 恐ろしい姿となっている山賊と、まじめに勤めを続けていた弟との偶然の出会い。 山賊は弟とは知らないで、弟の有り金全部を巻き上げた。その時弟に与えたさびた刀は…

世界は鏡の中に

新潟のむかし話2の「あんじょさんの裁判」 まるくてピカピカ光るもんのなかに、兄が見出したのはなつかしいおとっつあの顔。 しかし、いつもこっそり2階に上がってブツブツ言っている兄を怪しんだあねさ(嫁)が、見出したのは、若くて器量よしの女しょ。 …