悠久城風の間 blog語り部のささやき

悠久城風の間の語り部 楯よう子のささやき

2020-01-01から1年間の記事一覧

鳥のみじさまのはらの歌声のように?

いうまでもないが、「鳥のみ」は、「鳥の身」でも「鳥の実」でもなく、「鳥飲み」または「鳥呑み」である。 うっかり鳥を飲みこんでしまったじさまの話。 ちっちゃこい畑を一生懸命、耕していた働きもんのじさま。このつつましさだけでも、わたしはこのじさ…

放屁力と嫁への敬意

新潟のむかし話の「屁っこき嫁さ」は、確かにおかしくておなかをかかえてしまう話である。わたしもしばし、おなかのけいれんが続いたため、読み進められなくなってしまったのだ。老若男女に下ネタは受ける。自分の下ネタへの反応が恥ずかしくて、わたしは笑…

「木のまたvs.楢山」

新潟のむかし話の「木のまた年」を読んで、ぎょっとするのは、木のまた年の定めでは61歳になったら山に捨てられるということである。 61歳? 当市では65歳になると高齢者と名付けられ、市から介護保険証なるものが送られてくる。しかし大抵の人は、高齢者と…

「ばばになったら、ばば皮を脱げ」

わたしが新潟のむかし話の「ばば皮」を気に入ってしまったのも無理もないことだ。 むかし話の娘は、ばば皮を着て山賊をやり過すなどして生き抜き、チャンスが来ると、ばば皮をクルッと脱いで幸せをつかんだのだから。ここには娘のひとつの正しい生き方が示さ…

「いとーしげだ・・」

わたしが「ばば皮」を気に入ってしまったのは無理もないことだ。 わたしの好きな言葉が出てくるからだ。 「いとーしげだ・・」この言葉を耳にしなくなってどのくらいたつのだろう。 わたしの祖母はわたしが小さいときに、わたしによくそう言ってくれていたの…

メロスは閉架式にいた

わたしは常々、面白い紙芝居を求めて図書館をうろついたりしているのだ。 だから、ネット上で紙芝居「走れメロス」の存在を知ったとき、意外に思ったのだった。 なんだ、「走れメロス」の紙芝居があったの。なぜ、わたしの眼にとまらなかったのかしらと。 図…